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定期健康診断と特定健康診査・特定保健指導について

定期健康診断や特定健康診査(特定健診)についてまとめておきます。

定期健康診断とは?

労働安全衛生法に、

第四十四条 事業者は、常時使用する労働者(第四十五条第一項に規定する労働者を除く。)に対し、一年以内ごとに一回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。
*項目については省略します

と書かれています。
厚生労働省へのリンク⇒こちら

義務ですから、従業員を雇用している以上は少人数の会社でも必ず実施しなければいけません。

ただし、検査項目については医師が必要ないと認める場合は省略できるものもあります。

よく、「あれ?今日は血液検査やらないんですか?できればして欲しいんですけど・・」とか健康診断の受診者さんから聞かれますが、法律上は雇い入れ時、35歳、40才以上は必須ですが、それ以外の年齢は医師が必要と認めない場合はしなくていいことになっています。
(一部の有機溶剤などを使用し、必須の場合をのぞく)

他には、「受けたくない」という人もたまにいますが、従業員側にも受診する義務があるため、会社でいっせいに受けるのかクリニックなどで個人的に受診するかは別として、必ずどこかで受けて結果を出さなければいけないことになっています。

なお、個人的に受診する場合は協会けんぽ(全国健康保険協会:平成20年以降、社会保険庁が運営していた健康保険を協会けんぽが設立され運営することになった)からの補助の兼ね合いがありますので、必ず会社に「他で受けてきてもいいか?」確認してからにしてください。

特定健康診査とは?

生活習慣病といわれる糖尿病や高血圧症、脂質異常症は、最初は症状がなくても心筋梗塞、脳卒中などの重大な病気につながり、生活の質の低下や医療費の増大を招きます。

特定健診は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目してこれらの病気のリスクの有無を検査し、リスクがある方の生活習慣をより望ましいものに変えていくための保健指導を受けていただくことを目的とした健康診査です。
協会けんぽ(全国健康保険協会HPより)

40歳~74歳の人が対象になりメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の発見のための検査ですから、「お腹周りは嫌だ!」といって拒否したらダメですよ!

がん検診とは?

健診ではなく、検診という字を書きます。健診(健康診断)が健康かどうか、病気の危険因子があるかどうかを確かめるのに対して、検診はある特定の病気にかかっているかどうかを調べるためのものです。

がん検診は市区町村が行うもので、会社などで胃のバリウム検査などを行っているところがありますが、これは福利厚生の一環として任意で行っているものですので、会社側に義務があるわけではありません。

特定保健指導とは?

特定健診の結果から、生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による生活習慣病の予防効果が多く期待できる方に対して、専門スタッフ(保健師、管理栄養士など)が生活習慣を見直すサポートをします。
厚生労働省HPより