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健康の保持増進措置

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『旅好き産業医ブログ』管理人の杉浦です。
産業医科大学主催の夏期集中講座の江口先生の講義内容を参考に、健康の保持増進活動についてのまとめです。

産業医の仕事として健康教育に関わることはピンときそうですが、では最近の厚労省などの方向性などを踏まえて、産業医として具体的にどのようなかかわり方ができるでしょうか?

このページで学ぶキーワード
健康の保持増進措置、健康経営、健康経営銘柄、ヘルスプロモーション、ヘルスリテラシー、健康教育、国民健康づくり運動、健康日本21、健康格差、健康寿命、労働寿命、生きがいの創造、労働生産能力、身体不活動、リフレッシュテーブル、健康づくりのための身体活動基準(アクティブガイド)、内発的動機づけ、外発的動機づけ、オリジン・ボーン理論、システム1、システム2、セルフエフィカシー、ナッジ(Rセイラー博士)、個別指導と集団指導、アドボカシー、能力付与、調停

健康の保持増進措置(労働安全衛生法)など

まずは、基本的なことから・・・

(健康教育等)

第六十九条
事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるように努めなければならない。
労働者は、前項の事業者が講ずる措置を利用して、その健康の保持増進に努めるものとする。

健康診断で肥満や未治療の高血圧がある人に指導をすると「ほっといてよ!」という態度をとられることがありますが、その企業で雇用されている以上は、労働者も健康保持に努めなければならないということを覚えておく必要があると思います。
(体育活動等についての便宜供与等)

第七十条
事業者は、前条第一項に定めるもののほか、労働者の健康の保持増進を図るため、体育活動、レクリエーションその他の活動についての便宜を供与する等必要な措置を講ずるように努めなければならない。

法律用語について(努力義務規定と義務規定)

努力義務規定とは、「~するよう努めなければならない」「~努めるものとする」と規定された義務のこと。
「努力しましょう!」ということなので守らなかったら絶対に罰則があるわけではないですが、努力義務を怠ったために被害を受けた第3者が訴えた場合に、損害賠償請求を受けたり、労働基準監督署から行政指導を受ける可能性はあるそうです。

義務規定とは「~しなければならない」、「~してはならない」などと法律に書かれれていて、努力義務規定よりも義務違反の責任が重いそうです。

ヘルスプロモーションとは?

WHOにより提唱されその後バンコクで変更された定義↓
ヘルスプロモーションとは、人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにする過程

これだけを見るとヘルスプロモーションはいわゆる健康の改善を目標とした戦略のように聞こえますが、オタワ憲章では、「健康というのは日々の暮らしの資源の一つとしてとらえられるものであり、生きるための目的ではない」と明言しています。

例えばがんになったとして、がんの克服を人生の目的とするのではなく、がんであることもその他の健康的な部分もその人の資源に一つにしか過ぎず、大切なのは豊かな人生という目的のために、どう生きていくのか?だということだと捉えました。

僕が医学部の学生の時、臨床医をしていた時は病気の原因、診断、治療がメインで、豊かな人生を送るという目的のために疾患を治療するという考え方を大きな声で言う先生はひとりもおられませんでした。
健康生成論について学んだのは知り合いの看護師からでした。
健康経営に取り組むことの経営的なメリットも少しずつデーターがでてきているようですし、今後は病院に勤務する医師であっても、こういった概念も学んでいく必要があるように感じます。

健康生成論

健康生成論とは
医療社会学教授アーロン・アントノフスキー(英語版)による造語である[1]。この用語は、病気(病因)を引き起こす要因ではなく、人間の健康とウェル・ビーイングを支える要因に焦点を当てたアプローチを記述するものである。とりわけ、健康生成モデル(salutogenic model)は、健康、ストレス、ストレスコーピングらと関連が深い。

Wikipediaより

「健康生成論?なにそれ?」という先生は、「首尾一貫性感覚(SOC)」と調べるとネットで記事や論文がでてくると思いますので、そちらについても勉強されてください。

ヘルスプロモーションのアウトカムは?

⇒ヘルスリテラシーの向上
「ヘルスリテラシー」とは、単にパンフレットを読み、病院などの予約ができるだけでなく、良好な健康状態の保持、増進のために必要となる情報にアクセスし、理解し、活用する個人の意欲や能力を表している。

江口先生が編著している書籍

ヘルスリテラシー 健康教育の新しいキーワード

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